過去問分析4では2020年の試験問題のうち問31~40を対象にその内容を確認していきます。
問31 戦後、日本酒の普及を後押しする、1969年に導入されたことは何か
1.全酒類の減税 2.アルコール度数差による課税方式 3.酒類の販売自由化 4.自主流通米制度
・1969(昭和44)年に自主流通米制度が導入され、それまで配給制だった酒米が、各蔵元で自由に調達できるようになった
正解は4.自主流通米制度
問32 2004年に「日本酒で乾杯推進会議」を発足させたのはどこか
1.日本酒造組合中央会 2.佐賀県鹿島市 3.観光庁 4.酒類総合研究所
・日本酒造組合中央会が2004年に「日本酒で乾杯推進会議」を発足させた
正解は1.日本酒造組合中央会
問33 明治から昭和後期にかけて、日本酒を熟成させた「古酒」が衰退した理由に当てはまらないものはどれか
1.三増酒が普及した時代背景
2.熟成しているだけで課される造石税の影響
3.慢性的な食糧不足
4.熟成ウイスキーや老酒などの海外産熟成酒の台頭
・明治政府は税金の徴収に苦しんでおり「造石税」という課税をしていた
・その他適当な文献がみつけられませんでした
正解は4.熟成ウイスキーや老酒などの海外産熟成酒の台頭
問34 テイスティングにおいて、利酒師が心がけるべき外観の客観的表現はどれか
1.「無色透明」 2.「サエがある」 3.「テリがある」 4.「トパーズのような」
・色合いの表現は「無色透明」「ほぼ無色透明」「淡い黄色」「黄色」「濃い黄色」「茶色」「こげ茶色」と言った中から適切な表現を選択すると良い
・青みがかりを「サエ」黄みがかりを「テリ」というが利酒師の表現として適切ではない
正解は1.「無色透明」
問35 日本酒の色合いが黄色に変化する要因の成分は、糖分と何か
1.ミネラル 2.ビタミン群 3.タンパク質 4.アミノ酸
・糖分とアミノ酸が黄色に変色する要因となる
正解は4.アミノ酸
問36 リンゴや洋梨など、みずみずしい甘みと酸味を特徴とした吟醸香の成分は何か
1.フーゼル油 2.酢酸イソアミル 3.酢酸エチル 4.カプロン酸エチル
・フーゼル油は高級アルコールでホワイトボードのマーカーなどに例えられる
・酢酸イソアミルはバナナやメロンなど濃厚な甘みを持った果実に例えられる
・酢酸エチルはセメダインや接着剤に例えられる
・カプロン酸エチルはリンゴや洋梨など、みずみずしい甘みと酸味に例えられる
正解は4.カプロン酸エチル
問37 日本酒に含まれる酸の量は、白ワインと比較してどのくらいの割合か
1. およそ同等 2.約8分の1 3.約4分の1 4.約2分の1
・日本酒に含まれる酸の量は、白ワインと比較しておよそ8分の1程度とされる
正解は2.約8分の1
問38 日本酒の旨味成分に含まれるグアニル酸は、他にどの食品に含まれているか
1.鰹節 2.トマト 3.干しシイタケ 4.ナッツ類
・グアニル酸はシイタケやエノキタケなどのキノコ類の旨味成分
正解は3.干しシイタケ
問39 時間経過と共に変わるテクスチャーの説明として、当てはまらないものはどれか
1.新鮮で若々しい余韻が生じる 2.苦味が増す 3.まろやかに感じる 4.甘みや酸味を感じる
・余韻とは最後に残る味わいの要素で「後味」とも呼ばれる
・ 「長い」「短い」であらわす
正解は1.新鮮で若々しい余韻が生じる
問40 「老香」の主要素に含まれないものはどれか
1.沢庵臭 2.硫香 3.香辛料臭 4.ムレ臭
・老香(ひねか)と呼ばれる劣化臭は、ムレ臭、沢庵臭、カルメラ様、香辛料様 、木の実様 などを指す
正解は2.硫香
以上で過去問分析4は終了です。過去問分析5では問41~50を確認していくのでよろしくお願いします。