日本酒検定3級 過去問分析6

日本酒検定

日本酒検定3級のノートは最終回です

 日本酒検定3級の過去問1回分を分析して作成したノートは今回で最終回となります。これまでまとめた内容以外の分野についてまとめています。

酒と料理の相性判断

相性が良い理由

同調:バランスが良い
・さわやかな白ワインとハーブサラダ
・ロースト香の強いビールと燻製料理

新しい風味が生じる:マリアージュ
・極甘口白ワインとフォワグラ
・日本酒の熟酒とブルーチーズ

料理の脂分を流す、臭みを消す:ウォッシュリセット
・赤ワインと肉料理全般
・日本酒と刺身類

相性が悪い理由

反発:酒と料理が組み合わせることで不快な香りや、不快な味わいが生じる状態
・白ワインとカズノコ
・赤ワインとカツオの刺身

バランスが悪い:料理の味わいが強すぎて酒の味わいが消える、または酒の味わいが強すぎて料理本来の味わいが消える組み合わせ
・ウォッシュタイプチーズと生ビール
・紹興酒と河豚の薄造り

調味料としての日本酒

 「旨味を与える」「素材の臭みを抑える」「素材を軟らかくする」などの効果が得られる。また、日本酒の調味料を使用した料理は日本酒との相性がよいのは当然。とくに醇酒との組み合わせがおすすめ。

煮切り酒
日本酒を沸騰させ、アルコール成分を飛ばしたもの。料理の旨味や風味付けに使います。

日本酒鍋
出汁を取る際、水と共に大量の日本酒を入れる料理。鍋の具材に旨味を追加します。

酒蒸し
魚介類を日本酒で蒸し煮にする手法。とくに貝類の旨味を増幅させます。

粕汁、魚の粕漬け、奈良漬け
酒粕を使った料理の代表、独特の深い風味が与えられます。

煎り酒
醤油が普及する江戸時代以前はポピュラーな調味料で、日本酒に梅干しを入れて煮詰めたものを指します。白身魚の刺身などに使われていました。近年ちょっとしたブームになっています。

その他
「酒煎り」「酒塩」など、日本酒を使ったさまざまな調理法がある。

全国各地の郷土料理

 味わいの濃いものを食す山間部では日本酒の味わいも濃厚になり、さっぱりした魚介類を食す海岸部では日本酒の味わいも軽快となるなど、各地の郷土料理は日本酒と密接した関係にあるものが多く、伝統的な地酒と郷土料理の組み合わせが近年見直されています。

★農村漁村の郷土料理百選
農林水産省HPより https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/kyodo_ryouri/panf.html

適切な保存管理

 基本は紫外線を遮断し低温で保存する。

Q 日本酒に賞味期限はあるのですか
A 賞味期限はないが劣化する。ラベルの日付は瓶詰した日

Q 開栓した日本酒はいつまでのめるのか
A 1~2日で変化するものもあれば数か月変わらないものもある

Q 家で長い間置いておけば古酒になるか
A なるが品質は保証できない。熟成に向くものを選択し、温度、湿度など適切な熟成条件を整え、ブレンドの必要性を見極めるなど手間とコストをかけて古酒に仕上げるので、家ではどんな仕上がりになるかわからない

適正飲酒10カ条

公益社団法人アルコール医学健康協会推奨
1.談笑し楽しく飲むのが基本です
2.食べながら適量範囲でゆっくりと
3.強い酒薄めて飲むのがおすすめです
4.つくろうよ週に二日は休肝日
5.やめようよきりなく長い飲み続け
6.許さない他人(ひと)への無理強い・イッキ飲み
7.アルコール薬と一緒は危険です
8.飲まないで妊娠中と授乳期は
9.飲酒後の運動・入浴要注意
10.肝臓など定期検査を忘れずに

特定名称酒

・酒類業組合法により1989年に規定、1990年(H2)から適用された表記
・原料「米・米麹」か「米・米麹・醸造アルコール」と精米歩合70%、60%、50%以下で分類
・原料が「米・米麹」のものは純米酒グループで「純米酒」「特別純米酒(60%)」「純米吟醸酒(60%)」「純米大吟醸酒(50%)」
・原料が「米・米麹・醸造アルコール」のものは本醸造酒グループで「本醸造酒(70%)」「特別本醸造酒(60%)」「吟醸酒(60%)」「大吟醸酒(50%)」
・「純米吟醸酒」「純米大吟醸酒」「吟醸酒」「大吟醸酒」は吟醸酒・大吟醸酒グループで精米歩合が60%以下

裏ラベルに書かれていること

 日本酒度
日本酒の甘口・辛口を表す計量法です。これは糖分が多くなると比重が重くなることを利用しており、水を0として水より比重が重い(糖分が多い)ものを「-」(マイナス)で示し、比重が軽い(糖分が少ない)ものを「+」(プラス)で表す日本酒度計の値を記載したもの。とくにフルーティな薫酒(吟醸酒)や、うまみ成分の多い醇酒(純米酒)などは、+表記でも甘く感じたり、-表記でも辛く感じたりするものであくまで参考程度にとどめておくと良い。

酸度
日本酒に含まれる酸の量を示した数値。日本酒に含まれる酸は、乳酸、コハク酸、リンゴ酸などです。一概にはいえませんが酸度が高いほど濃厚に感じ、酸度が低いほど端麗に感じるとされる。

アミノ酸度
日本酒に含まれるアミノ酸の量を示した数値。アミノ酸度が高いほど濃厚に感じ、アミノ酸度が低いほど端麗に感じられます。日本酒はワインやビールに比べて、アミノ酸(旨味成分)を多く含む。

「BY」(ブリュワーイヤー)
7月1日を初日とし、翌6月30日までを区分
「29BY」は平成29年7月1日~平成30年6月30日に造られたということ。

YK35
日本酒の製法に関する俗説のひとつ。Yは山田錦、Kは熊本県(香露、きょうかい、9号という説もある)、精米歩合35%のこと。1985年ころ広島県でいわれはじめたという説がある。

その他

日本酒の日は「10月1日」
昭和53年(1978年)制定、その理由として、10月から酒を造り始めるところが多く、昔から10月1日を酒造りの元旦として祝う風習があったことなどに由来。

急性アルコール中毒
・東京消防庁管内では増加傾向、令和元年は18,212人であり毎年1万人以上が救急車で病院に運ばれている。うち55名が重症(生命の危機が強い)以上であった。
・男女の比較ではおおむね6:4で男性が多い。
・月別では12月がもっとも多く、ついで8月が多い。グループで盛り上がって飲酒する機会が要因と考えられる。
・年齢別では20代が突出して多く全体の約50%を占める。

飲酒運転罰則
・酒気帯び運転「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」
・酒酔い運転の罰則は「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」

飲酒運転が発覚した場合の飲食店側の責任や罰則は
・酒気帯び運転の場合「懲役2年以下または30万円以外の罰金」
・酒酔い運転の場合「懲役3年以下または50万円以外の罰金」

航空法
・飲酒後8時間以内の飛行勤務を禁止

次は2級となります

 9月に2級も受験予定なので、2級についても過去問を分析してノートを作成していこうかと思っています。作成の開始は、受験の申し込みの後なので、合格証明が届く予定の5月後半以降になると思います。
 それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。

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