日本酒検定3級 過去問分析2

日本酒検定

こちらの記事は2021年3月24日にファンブログに投稿したものを再編集したものです。
前回試験の過去問をみると試験の出題傾向がわかります。

・問8~問17は日本酒造りに関する問題です。

そこで、過去問分析2として日本酒造りについてまとめてみました。

1.醸造酒と蒸留酒

・「酵母」を「アルコール」と「炭酸ガス」に変化させる手法を「醸造」と呼ぶ
・ビール、ワイン、日本酒は上記の手法で作られる「醸造酒」
・ウイスキー、焼酎、ブランデーは、醸造酒を蒸留した「蒸留酒」
・醸造酒や蒸留酒に果実やスパイスを混ぜたものを「混成酒」(リキュール)

2.麹菌の種類

・黄麹菌、黒麹菌、白麹菌が主に存在する
・日本酒には黄麹菌が使われる

3.協会酵母

・酵母には主に日本醸造協会の培養による協会酵母が使われている
・7、9、11、14、1501、1701、1801、1901号、の8種類がある
・7号が最も多く使用されている
・9号が吟醸香といわれる華やかな香りを生成する酵母の代表

4.精米歩合

・玄米から削られて残った米の割合
・精米歩合+精白率=100%

5.製麹(せいぎく)

・「一麹(いちきく)、ニ酛(にもと)、三造り(さんつくり)」と呼ばれる重要工程
・最大の目的は糖化酵素の供給
・約48時間を要し、30℃以上で湿度を保った「麹室」で作業が行われる

6.酒母(酛)(しゅぼ(もと))造り

・乳酸を添加する酒母造りを速醸系酒母(90%)
・乳酸菌を育成して酒母を酸性にする手法を生酛系酒母(10%)
・生酛系酒母のうち山卸し(やまおろし)工程があるものを生酛仕込み(2%)
・生酛系酒母のうち山卸し工程が無いものを山廃仕込み(8%)
・山卸し(酛摺り・もとすり)とは酒母用の蒸米を全てすり潰す工程
・重労働のため明治時代以降に廃止されることが多く「山廃仕込み」と呼ばれる

7.醪造り(もろみづくり)

・三段仕込みは4日間で3回に分けて行われる
・投入する原料は、掛米、掛麹、水(初添えのみ酒母全部(7%)をプラス)
・1日目は原料投入「初添え」醪の15~20%
・2日目はなにもせず酵母の増殖を待つ「踊り」
・3日目は原料投入「中添え」醪の30%ほど
・4日目は原料投入「留添え」醪の残り全部43~48%
・醪の最終的なアルコール度数は18~20%

8.上槽から瓶詰めまで

・上槽:醪を液体と固体に分ける工程
・滓引き:上槽後液体に残る成分を沈殿させるためタンク内に置いておく
・濾過:残った固形物を除去するため濾過機で作業、濾過工程なしを「無濾過」
・火入れ(1回目):タンク・瓶で60~65℃に10分ほど加熱する 
・貯蔵:タンク、瓶で1週間~1年以上貯蔵する
・調合:タンク内の日本酒を調合(ブレンド)する
・割水:仕込み水を加えてアルコール度数を調整、割水なしを「原酒」
・火入れ(2回目):通常は瓶詰め直前に2回目の火入れを行う
・瓶詰め:最後に瓶に詰めてラベルなどを貼り出荷できる状態にする

9.「生」冠する日本酒あれこれ

・一般的な日本酒は火入れを2回する
・生酒:一切の火入れを行わないので生特有の香りや新鮮味が楽しめるが管理注意
・生貯蔵酒:一度だけ火入れ(2回目)を行う、生酒に似た傾向になる
・生詰め酒:貯蔵前の一度だけ火入れ(1回目)を行う、「冷やおろし」などに用いられる

ちょっと字が多くなってしまって恐縮なのですが、試験用のノートということでご容赦ください。
かなり専門的な用語も増えて難しいですが、ここは勉強のしがいがありますね。
日本酒のラベルに書いてある色々な情報を正確に理解しているだけでもちょっと自慢したくなりますよね。

だんだん面白くなってきたので、5月初旬の受験予定は4月に繰り上げようかなと・・・とも思ってきました。

それではまた。よろしくお願いします。

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