真鍋淑郎さんがノーベル物理学賞を受賞しましたね。地球温暖化が叫ばれるよりもずっと昔から、温暖化の研究をされていたということで、なんともすごいですね。ところで、真鍋淑郎さんのノーベル賞受賞とは何の関係もないのですが、仕事の関係でSDGsに関わることになりました。
持続可能型社会とかなんとなくはわかっている?いや良くわかっていません。ということで勉強の必要がでてきました。そこでSDGsに関わる学習をするので、その成果をこちらでまとめていきたいと思います。
少し調べたところ「SDGs検定」というのもあるみたいですね。なかなか難関のようですが、もしかするとチャレンジすることになるかもしれませんし、学習の入口として教材は参考になりそうです。
「SDGs検定」の教材はいくつか紹介されていますが、最も重要といわれているのは「 SDGsビジネス戦略 」という書籍です。図書館にあったので早速借りてきました。それでは中身を見ていきましょう。
17の目標
SDGs は17の目標と169のターゲット(下位目標)232のインジケーター(指標)により構成されています。ターゲットやインジケーターはかなりの数ですから、まずは17の目標をおさえていきたいと思います。東京23区は普通に覚えられるので、17の内容ならなんとかなるかな?という感じです。
目標1
あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
目標2
飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
目標3
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
目標4
すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
目標5
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
目標6
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
目標7
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
目標8
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
目標9
強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
目標10
各国内及び各国間の不平等を是正する
目標11
包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
目標12
持続可能な生産消費形態を確保する
目標13
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる*
*国連気候変動枠組条約(UNFCCC)が、気候変動への世界的対応について交渉を行う基本的な国際的、政府間対話の場であると認識している
目標14
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
目標15
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の促進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を防止する
目標16
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する
目標17
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
用語の確認
目標の内容についてはおおむね理解できるのですが、ちょっとよくわからない用語は調べます。
包摂的
1 一定の範囲の中につつみ込むこと。
2 論理学で、ある概念が、より一般的な概念につつみこまれること。 特殊が普遍に従属する関係。 例えば、動物という概念は生物という概念に包摂される。
まず、包摂的という言葉は聞いたことがないのですがたびたび出てくるので気になります。文字通りだと「包含」と似たような意味のようですが、「包摂的な教育」、「包摂的な経済成長」のような使われ方をしていますので、「平等」とか「格差のない」のようなニュアンスを感じますね。
強靭 (レジリエント)
なぜ、この用語だけたびたびこのように表現されているのか不思議でした。強靭とは文字通り「強くしなやかなこと」ですが、問題の「レジリエント」について確認しました。どうやら「回復力」のような意味が強いみたいです「レジリエントな人」のように使われるようです。
また、レジリエントな人とはこんな感じのようです。
・ポジティブ
・自分にも他人にも優しい
・チャレンジする
自分の心構えはある程度変えられるので、SDGsにおいて大切な姿勢ということかもしれませんね。
マズローの欲求に当てはめてみた
17の目標を整理するのになんとなく思いついたのがコレでした。あまりセンスが無いかもしれませんが、自分の知っているフレームワークに当てはめると理解が進むかな?という考えです。当てはめ方も異論がありそうですが、自身の理解を深める目的ということでご理解ください。
ちなみに、マズローの欲求五段階説とは、人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されているとする心理学理論です。アメリカの心理学者アブラハム・マズロー(1908~1970)が考案したものです。
生理的欲求
生命活動を維持するために不可欠な必要最低限
目標1.貧困、2.飢餓が該当しそうでしょうか。
安全の欲求
身体的に安全で、かつ経済的にも安定した環境で暮らしたい
目標3.健康的な生活、6.水と衛生、7.エネルギー、9.インフラ、10.国内、国間の不平等が該当しそうでしょうか。
社会的欲求
社会集団に所属して安心感を得たい
目標4.教育、8.雇用、11.都市と居住が該当しそうでしょうか。
承認欲求
集団の中で高く評価されたい、自分の能力を認められたい
目標5.ジェンダー平等、16.司法へのアクセスが該当しそうでしょうか。
自己実現欲求
自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたい
目標17.グローバル・パートナーシップが該当しそうでしょうか。
さて、あと目標はあと4つあるのですが、いずれにも当てはまりません、と思ったのですが、マズローの欲求5段階にもその先があるんだそうです。それは・・・
自己超越の欲求
エゴを超えたレベルでの理念を実現したい
12.生産消費形態
13.気候変動への緊急対策
14.海洋・海洋資源
15.陸域生態系、森林の経営、砂漠化への対処
あたりが該当しそうです。
以上、17の目標と欲求のレベルを比較してみました。だから何?って感じもありますが、生理的欲求に該当しそうなものから、自己超越の欲求と思われるものまで多岐にわたっていることがわかり、内容についてもおおむねイメージできるようになりました。
17の目標は本当の入り口ですから、169のターゲット(下位目標)と232のインジケーター(指標)についても確認していくことで理解が深まると思いますので、次回以降学習していこうと思います。